本社所在地:埼玉県川口市
事業内容:各種精密板金加工・NCタレットパンチング加工・レ-ザ-加工・NCベンディング加工・プレス加工・スポット溶接・各種溶接・カシメ加工
従業員数:110名
・簡単な溶接であっても熟練者の対応が必要な現状の解消
・若手の人材不足への対応
・若手人材の戦力化
・長年自社で積み上げてきた溶接技術から導き出した加工条件を整合した全く新しい溶接システムの実現
・溶接経験が浅くてもティーチング不要で高品質なTIG溶接を実現
・高品質な溶接を安定的に実現
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少量多品種生産から量産加工まで幅広いニーズに対応するフジムラ製作所様。
L-ROBOT板金溶接パッケージを導入し、従来にはなかった、単品に適応した溶接ロボットの稼働を実現しました。
このシステムの導入により、溶接コスト削減をはじめ、職人の技術やモチベーションの向上にも繋がるとお考えです。
さらに、単品加工が容易な溶接ロボットが広く認知されることで、製造業のパラダイムが変わり、中小企業における深刻な溶接人材不足の問題も解消されることを期待しています。
株式会社フジムラ製作所様がL-ROBOT板金溶接パッケージを導入された背景から今後の展望までをインタビューいたしました。
弊社は精密板金加工をメインに、半導体製造装置関係、医療機器関係、食品関係、イベント関係など様々な業種のお客様から受注をいただいており、そのうち7割程が溶接工程を必要としています。
現在の課題は、簡単な溶接でも熟練者の対応が必要であること。
また、体得に年月が必要な溶接において、若手の人材不足の深刻化です。
そこで「簡単な溶接はロボットに任せ、複雑で付加価値の高い仕事に集中する」という線引きを期待し、リンクウィズ様のL-ROBOT板金溶接パッケージを導入しました。
溶接経験が浅くても、高品質なTIG溶接を単品で容易に出来るようになりました。
従来の産業用ロボットは量産品に強く、必ず溶接箇所の指示が必要で、職人の経験を要します。指示も厳密で、1mmズレが発生すると不良になってしまう。
L-ROBOT板金溶接パッケージでは、加工対象物(ワーク)をセットし、タブレット端末連動のボタンを押せば、ロボットに搭載されたカメラがワーク形状を認識し、自動で溶接箇所を補正し、溶接までしてくれます。ワークをセットする位置は5mm、10mm動いても問題ない。
ティーチング不要で高品質な溶接が実現した点に、大きなメリットを感じています。
溶接ビードを見ていただくと、品質の高さがわかります。
弊社で凡そ三年以上の溶接経験者なら同品質のビードを出せるのですが、安定的に、とはいかないですね。
このワーク(右写真)は両引きと呼ばれる、板と板の内寸を突き合わせて、フィラーで溶接部を盛っているのですが、実はこれ、かなりの技術が必要です。
他社様と中ロット向けの溶接ロボット化を検討したことがありますが、TIG溶接では実現しなかった。TIG溶接はトーチの角度、フィラーを出す速度、先端のタングステンの摩耗等、複数条件を計算しながら加工するので、難しかったのだと考えています。
タングステンの自動交換です。
タングステン交換は、人が溶接をする際には、先端が丸くなってきたな、と思ったら研磨や新品交換を行います。
L-ROBOT板金溶接パッケージでは、必要に応じてストックからタングステン交換を行います。
これは一定回数の溶接作業で交換をするルーティン的な仕組みではなく、タングステン先端の状態をカメラで解析し、自動で交換要否を判断する。
タングステンの自動交換まで可能な溶接ロボットというのは、すごい技術だと思いますね。
溶接ビードが高品質、かつスピードが安定していることが、ロボットの一番良い点です。
『心の乱れは溶接の乱れ』。弊社の熟練者がよく言う言葉です。
人は焦りや、気がかりがあると、溶接のビードにすぐ現れてしまいます。
加工品質とスピードが安定することは、ロボットならではのメリットだと思います。
複雑な溶接や、付加価値の高い仕事に熟練者が専念、トライできる環境作りに活用していきたい。
そのために、突き合わせや箱もの溶接、場合によってはフランジ、リブ付け溶接といった、弊社で半数近くを占めている溶接を、ロボットへ置き換えていきたいです。
また、溶接への興味の入口になる可能性があると感じています。現代において、溶接職へ積極志望する若者は恐らく多くない。
ロボットオペレーターという仕事をきっかけに、溶接に興味をもち、モノづくりの世界に参戦していく。
このL-ROBOT板金溶接パッケージを現場に導入することで、そういったことも可能になるのではと期待しています。
これまでも何度かソフトウェアメーカー様と機械開発をトライしてきましたが、弊社が求めるスピード感でのやり取りが難しく、開発途中で断念したこともありました。
リンクウィズ様はレスポンスだけでなく、開発課題と実現方法の回答までが迅速です。
今後もさらなる機能開発でロボットが進化されていくことを、楽しみにしています。
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