溶接ビードって何？ビードについてのあれこれを解説

溶接ビードとは？

溶接ビードとは、溶接によって接合された金属部分にできる盛り上がり部分を指します。一般的に、盛り上がった形状から「ビード」と呼ばれています。

溶接ビードの種類

溶接ビードは、形状や大きさによって以下のように分類されます。
・平ビード: 最も一般的な形状で、平らな形状をしています。
・角ビード: 2つの部材の角に沿って形成される、三角形の形状をしています。
・Vビード: 部材をV字型に加工してから溶接を行い、形成されるV字形の形状をしています。
・Iビード: 部材をI字型に加工してから溶接を行い、形成されるI字形の形状をしています。
・Uビード: 部材をU字型に加工してから溶接を行い、形成されるU字形の形状をしています

溶接ビードの形状

溶接ビードの形状は、主に以下の要素によって決まります。

・溶接方法: アーク溶接、ガス溶接、電子ビーム溶接など、使用する溶接方法によってビードの形状は異なります。
・溶接条件: 電流、ワイヤー送り速度、溶接速度など、溶接条件によってビードの形状は変化します。
・部材の材質: 溶接する部材の材質によって、ビードの形状は影響を受けます。

2. 溶接ビードの役割

溶接ビードは、単に金属を接合するだけでなく、以下のような重要な役割を果たします。

・強度: 溶接ビードは、接合部分の強度を向上させます。
・気密性: 溶接ビードは、接合部分の気密性を確保します。
・防水性: 溶接ビードは、接合部分の防水性を確保します。
・外観: 溶接ビードは、接合部分の外観を左右します。

3. 溶接ビードの除去方法

溶接ビードは、場合によっては除去が必要になります。除去方法は、ビードの形状や大きさ、除去目的によって異なります。

代表的な除去方法

・サンダー: 手動または電動工具を用いて、ビードを削り取る方法です。
・切削機: 切削工具を用いて、ビードを切り取る方法です。
・研磨機: 研磨砥石を用いて、ビードを滑らかに仕上げる方法です。
・ビードカッター: 専用工具を用いて、ビードを自動的に除去する方法です。

除去方法の選び方

除去方法を選択する際は、以下の点を考慮する必要があります。

・ビードの形状: ビードの形状によっては、適切な除去方法が異なります。
・ビードの大きさ: ビードの大きさによっては、適切な除去方法が異なります。
・除去目的: ビードを除去する目的によって、適切な除去方法が異なります。
・作業効率: 作業効率を考慮する必要があります。
・コスト: コストを考慮する必要があります。

4. 手溶接 vs ロボット溶接：ビードの精度

溶接ビードは、手溶接とロボット溶接によって精度が大きく異なります。

手溶接

手溶接では、溶接工の経験や技術によってビードの精度が左右されます。熟練した溶接工であれば、非常に精密なビードを形成することができますが、経験の浅い溶接工であれば、ビードが不均一になったり、欠陥が発生したりする可能性があります。

ロボット溶接

ロボット溶接では、プログラム通りに正確な動きをするため、ビードの精度が非常に高くなります。また、人間の手では難しい複雑な形状のビードも形成することができます。

手溶接とロボット溶接の比較

5. 溶接ビードの品質管理

溶接ビードの品質は、外観検査や非破壊検査によって確認されます。

外観検査

外観検査では、ビードの形状、大きさ、色、表面状態などを目視で確認します。

非破壊検査

非破壊検査では、X線検査、超音波検査、磁粉探傷などによって、ビード内部の欠陥を検査します。

6. まとめ

溶接ビードは、溶接作業において重要な役割を果たす部分です。ビードの種類、形状、役割、除去方法、手溶接とロボット溶接における違い、品質管理について理解することで、より高品質な溶接を行うことができます。

・L-ROBOT板金溶接パッケージサービス資料