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溶接関連の資格について:種類、難易度、費用、資格なしでも働ける?

近年、溶接技術の高度化や安全性の向上に伴い、溶接の資格取得がますます重要になっています。資格を取得することで、専門知識と技能を証明し、就業機会を広げることができます。
本記事では、溶接の資格の種類、難易度、費用、そして資格がなくても働けるかどうかについて、わかりやすく解説します。これから溶接の分野でキャリアを築こうとしている方や、既に業界で働いている方々は参考にしてみてください。


目次[非表示]

  1. 1.1. 溶接の資格の種類:国家資格
    1. 1.1.アーク溶接作業者
  2. 2.2. 溶接の資格の種類:民間資格
    1. 2.1.溶接技能者
    2. 2.2.溶接管理技術者
  3. 3.3. 資格の難易度
    1. 3.1.国家資格
    2. 3.2.民間資格
    3. 3.3.資格の費用
    4. 3.4.資格なしでも働ける?
  4. 4.4. 溶接の資格取得のメリット
  5. 5.まとめ

1. 溶接の資格の種類:国家資格

溶接の資格は、大きく分けて国家資格と民間資格の2種類があります。国家資格は、厚生労働省が定めるもので、溶接作業の安全性を確保するために必要です。


アーク溶接作業者


・概要: アーク溶接機を用いた溶接作業を行うための資格
・難易度: 比較的低く、初心者でも取得しやすい
・費用: 約2万円
・試験内容: 学科試験、実技試験


仕事でアーク溶接をするなら、アーク溶接特別教育の受講が必ず必要です。労働安全衛生法で定められています。ただ、これは国家資格とは言い切れません。あくまでも受講するだけで、作業ができるようになります。


ちなみに、「アーク溶接作業者」と言われる資格は、この教育のことを指しています。全てのアーク溶接に関わる人たちは、この教育の受講がマストです。
なぜこの教育が必要なのかというと、アーク溶接は労働災害として危険だから。感電や火傷、爆発などが挙げられています。


2. 溶接の資格の種類:民間資格


民間資格は、各団体が独自に定めるもので、専門性の知識や技術を証明するものです。代表的な民間資格は以下の通りです。


溶接技能者


・概要: 日本溶接協会が認定する、溶接技術の証明資格
・難易度: 国家資格よりも高め
・費用: 約5万円
・試験内容: 実技試験


溶接技能者資格は、鋼構造物における溶接作業に従事するための資格です。この資格は、JISやWESといった国内規格に基づいて、溶接技術の評価試験を通じて認証されます。資格を取得することで、溶接作業の技量が公式に認められ、信頼性の証明となります。
建築鉄骨の製作工場認定やJIS Z 3400「溶接の品質要求事項」に基づく溶接施工の要件としても必要とされるなど、溶接品質の確保において非常に重要です。発注者からの溶接仕様書に対応するための一般知識として、溶接構造物の安全性と信頼性を確保するために公的にも認識されています。通常、溶接技能者は溶接管理技術者や溶接作業指導者の指揮の下で作業を行います。その際に、この資格を持っていると、動きやすいでしょう。


溶接管理技術者


・概要: 日本溶接協会が認定する、溶接技術の証明資格
・難易度: 溶接技能者より高い
・費用: 筆記試験は13,200円、口述試験は22,000円
・試験内容: 実技試験

溶接管理技術者資格は、「溶接技能者」の上位資格で、溶接技術だけでなく施工計画や施工管理のスキルを認定する民間資格です。溶接管理技術者は2級と1級、そして特別級の3段階があります。
この資格は特に官公庁から受注する工事で有資格者の常駐が求められるなど、高い信頼性を持ちます。受験資格には実務経験が必要で、学歴に応じて必要な経験年数が異なります。溶接管理技術者資格は難関であり、近年の合格率は特別級が約24%、1級も約24%、2級が57%となっています。この資格を取得することで、溶接業界でのキャリアアップや信頼性の向上が期待できます。


3. 資格の難易度

溶接の資格難易度は、国家資格と民間資格、そして資格種別によって異なります。


国家資格


国家資格の中では、アーク溶接作業者が最も難易度が低く、ガス溶接技能者がやや高めです。管工事施工管理技士は上級者向けで、専門的な知識や技術が求められます。


民間資格


民間資格は、国家資格よりも難易度が高く設定されています。特に、国際溶接協会 溶接技士は、世界レベルの溶接技術が求められるため、非常に難易度が高いです。


資格の費用


資格の費用は、試験内容や実施団体によって異なりますが、国家資格は約2万円~3万円、民間資格は約3万円~5万円程度が目安です。


資格なしでも働ける?


溶接の資格がなくても、溶接の仕事に就くことは可能です。しかし、国家資格や民間資格を持っている方が、就職や転職に有利になることは間違いありません。


また、資格がなくても働ける職場であっても、安全上の理由から、一定の溶接技術を証明する必要があります。


4. 溶接の資格取得のメリット


溶接の資格を取得することで、メリットがあります。まず、就職や転職に有利です。資格を持っていることで、有利な条件で就職・転職できる可能性が高まります。また、資格を持っていると給与アップにつながることも多いです。


資格取得のための勉強を通じて、溶接技術を向上させることができ、安全な溶接作業の知識も身につけられます。資格取得はスキルアップやキャリアアップの大きな一歩となるでしょう。


まとめ


溶接技術の高度化や安全性の向上に伴い、溶接資格の取得がますます重要になっています。
資格には国家資格と民間資格があり、アーク溶接作業者などの国家資格は基本的な技術と安全知識を提供し、溶接技能者や溶接管理技術者などの民間資格は高度な技術と管理スキルを認定します。
資格を持つことで就職や転職に有利になり、給与アップやスキル向上にもつながります。資格がなくても溶接の仕事は可能ですが、資格取得はキャリアアップに大きく関わってきます。溶接業界での成功を目指すなら、これらの資格取得を検討することをお勧めします。


※本記事の情報は記事投稿時点でのものです。



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